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たたみべや

娘と夫と3人暮らし。

原田マハ 『モネのあしあと 私の印象派鑑賞術』 を読んだ感想

こんにちは tatamittaです。

昨日(11月30日)発売されたばかりの本を一気読みしたので感想文。

 

モネのあしあと 私の印象派鑑賞術 (幻冬舎新書)
 

 

原田マハさんの作品はこれまで『楽園のカンヴァス』と『ジヴェルニ―の食卓』を読んだことがあります。前者は絵画のコレクターの屋敷を舞台に謎が謎を呼ぶアートミステリーで、最後にああっ!!と爽やかな驚きが待っています。後者は印象派の画家たちの等身大の生活風景を描いた優しい小説です。

 

『モネのあしあと 私の印象派鑑賞術』では、マハさんとモネとの出会い、モネが過ごした時代のフランス社会の激変の様子モネと家族、周囲の画家仲間たちを紹介したうえで、小説『ジヴェルニ―の食卓』でマハさんが描きたかったことを解説してくれています。

 

マハさん自身、若いころは印象派のよさを認められず、現代アートこそが格好いい、と思っていたそうです。それが、ひとつの奇跡のような出来事がモネという画家と向き合うきっかけとなり、モネを含む印象派の画家たちの作品の魅力にのめりこんでいったようです。

 

私は、美術的素養は特にないですが、美術館に行くのは結構好きです。高校生の頃は写実的な絵(静物画や人物画)が好きで、大学生になると風景画が好きになり、社会人なりたての頃はカンディンスキーみたいな抽象画を見たり、現代アートのイベントに行ったりするようになりました。ここ2~3年でようやく、印象派が好きになってきた感じです。

 

それまで印象派に対しては、「日本人なら好きで当然」という強迫観念(?)があって、なんとなく敬遠していたんです。うまく説明はできないですが、食わず嫌いといった感じで、今思うと何度も展覧会のチャンスがあったのに勿体なかったな~と思うのですが、この本を読んでそんな気持ちをマハさんと共有できた気がして(?)ちょっと嬉しい。

 

『楽園のカンヴァス』や『ジヴェルニ―の食卓』を読むと、家族や友人とともに日々の暮らしを精一杯送っている画家たちの素顔に触れることができます。いまや巨匠とされている画家たちも、笑いあり涙ありの悩み多き普通の人だったんだな、と改めて気付かされます。

 

今回発売になった新書は、そんな画家たちを描くにあたって、マハさんがいかに優しく熱いまなざしで彼らを見つめてきたかがわかる一冊になっています。フランスでのモネの足跡を辿れる名所案内も載っていますので、フランス旅行に行く時はぜひ参考にしたいですね!!